バルセロナで電車やバスに乗る際には、T-casualという10回分の回数券の使い勝手がいいので、これまでは以下のような紙のチケットを買っていました。
日本のように乗車券1枚で1回乗れるのではなく、この1枚で10回分利用することができます。利用履歴はチケットの裏側に印字されていく仕組みです。
乗車するときは毎回このチケットを改札に通すのですが、普通にちょっと分厚い紙という感じなので耐久性があまり良くありません。(乗車券の取り扱いが適当な夫は、回数がまだ残っている状態にもかかわらず何度か途中で使えなくなったことがあります…)
追記:2023年11月28日より、このタイプの紙の回数券は購入できなくなり、それに変わって非接触型&再チャージ可能な回数券(紙のT-mobilitat)が自動券売機で買えるようになりました。
詳しくは→T-mobilitat | Transports Metropolitans de Barcelona
そこで、T-mobilitatというチャージ可能なプラスチックの交通系ICカードを入手しました。
写真の左下にモザイクが入っているところには個人名が印字されています。ちなみにモバイルSuicaのように、物理的なカードではなくスマホにデジタルカードを入れてタッチする形式も選択できます。
ただし、このプラスチック版のT-mobilitatは券売機で買えるものではなく、氏名や住所など事前に個人情報の登録が必要なため、入手方法としては関西のPiTaPaに近いかもしれません。
このT-mobilitatを購入する際は、まず、バルセロナ交通局のサイトからJoTMBéに登録し、その後T-mobilitatのアカウントを作って、JoTMBéのアカウントと紐づけする必要があります。(英語のページもあるので登録自体は難しくないのですが、正直この時点でちょっとめんどくさい…)
T-mobilitatのアカウントの作成にはNIE(外国人身分証明番号)もしくはパスポートの画像の添付が必要で、登録が完了するまでに1日程度待つ必要がありました。
登録完了後にT-mobilitatのアカウントにログインすると、カードを申し込みできる画面が出てくるので、そこから手続きをすると数日後にカードが自宅に郵送されてきました。(ちなみに、配達日前日に郵便局(Correos)から配達予定のメールが送られてきて、手渡しでの受け取りが必要でした)
なお、カードの発行手数料は4.5ユーロで(手数料はこの間口座を開設したN26銀行のバーチャルカードで支払ってみました)、5年の動作保証が付いていると書かれていました。
カード到着後は、NFC対応スマートフォンからのスマホアプリ(TMB App)、もしくは駅の券売機を使ってカードをアクティブにする必要があるのですが、私のスマホではカードを読み込もうとしてもなぜか認識できず… そのため、最寄り駅の券売機でカードを読み込ませてアクティブにしました。
認券売機でのアクティブ後は、特に問題なく普通にスマホからカードを読み込むことができて、アプリ上で残回数などの確認ができました。
残回数はカードを改札にタッチしたときにも表示されるので、アプリは必須ではないですが、カードへのチャージはアプリ経由か駅の券売機からしかできないことになっています。(Webからはできません)
ちなみに乗車回数が残っている状態でもチャージをすることができ、その場合はAdditional rechargeのところが1と表示されます。(下の画像の場合は、残り回数1回の状態で10回分を追加チャージしたので、実質11回分がチャージされている状態になります)
なお、ここからさらにもう一回チャージしようとすると、これ以上はチャージできませんという表示が出ました。
Suicaと比べるとT-mobilitatは改札での反応速度がちょっと遅いのですが、物理的なカードにスマホからチャージできる点は便利だなと思いました。
ただ、カードを入手するまでの登録手続きがめんどくさいからか、今のところ紙のチケットを使ってる人のほうが多いようなので、SuicaやPASMOくらいにカードが普及するにはもう少し時間がかかりそうな気がします。
関連記事:ピカッと光るパスケースのピーカとT-mobilitatを組み合わせて、スペインの改札で使ってみました。