日本の銀行とは違い、海外の銀行は口座を保有しているだけで維持費用がかかることが多いという情報を知り、どこの銀行で口座を持つべきか迷っていたのですが、維持費用が無料のプランがあるN26という銀行の口座を開設することにしました。
海外送金をする人たちの間でよく知られている(と噂の)RevolutやWise(銀行のような金融サービスをオンラインで提供しているところ)でもいいかもと思ったのですが、それらは厳密には銀行ではないということもあって、今後給与等の受け取り先として指定できるのか、サブスクの引き落とし等でも使えるのかなど少し不安に感じたので、やっぱりちゃんと銀行口座にしておこうという自分なりの結論になりました。
N26はもともとはドイツのネット銀行なのですが、維持費用が無料のプランがあることに加えて、EU圏で広く利用されていること、何かトラブルがあった時にスペイン語ではなく英語でカスタマーサービスとやりとりできるという点が安心材料だったのでこちらに決めました。(N26の口座開設の申し込みも英語ページがあります)
私はPCから申し込みを始めたのですが、住所や電話番号など基本的な情報を入れたらその後はスマホアプリへの切り替えが必要になったため、最初からスマホで申し込んだほうが手っ取り早かったかもしれません。
なお、サービスの内容によって口座維持手数料が無料のプラン(N26 Standard)の他にも月額料金がかかる有料のプラン(N26 Smartなど)がありますが、口座開設後でも希望すればプランを切り替えることも可能なようです。
有料のプランにすると、カードの色が選べたり、いろんな保険がついてきたり電話でのサポートが受けられたりとメリットはあるのですが、とりあえず開設時点では無料のプランでいいかなと思いました。
必要事項を記入後、最後に自分の顔とパスポートをスマホのカメラで立体的に撮影して送り、5分ほど待機すると、N26のアプリに本人確認が完了した旨の通知が来ました。公式サイトには本人確認をするためにビデオコールが行なわれると書いてあったのでちょっと構えていましたが、特に必要ありませんでした。
その後はアプリにマスターカードのバーチャルデビットカードが表示されるようになり、すぐに利用ができるようになりますが、この時点では口座にお金が入っていないため、ひとまずクレジットカードで50ユーロだけ入金してみました。
日本だと、銀行のカード=ATMから現金を引き出すためのもの、という使い方をしている人が多いと思うのですが、こちらでは銀行のカード=買い物にも使えるものという感じで、買い物をするときは銀行のカードを使って決済する方法が普及しているように感じます(日本にいたときには、デビット機能付キャッシュカードを持っていましたが、一度もデビットで支払ったことはありませんでした)。また、カードを使うときは、差し込まずにタッチ決済をしている人もよく見かけます。
N26 Standardはバーチャルカードのみのプランなので、Google PayやApple Payに登録しておけばタッチ決済ができるのですが、私が日本にいたときに利用していたモバイルSuicaや楽天Edyなどでは、たまにスマホが機械に反応しない経験があったので、念のため10ユーロの発行手数料を支払って物理カードも発行しました。N26のアプリから金曜日に申し込みをして、翌週の木曜日にはポストに投函されていました。(思ったより早い!)
日本だとこういったカード類は書留や本人限定受取郵便等で送られてくるのが普通だと思うのですが、さらっとポストに投函されていました…(びっくり)
封筒に銀行名などの情報は書かれていなかったので、銀行からカードが送られてきているということは外見からはわからない状態になっています。アクティベート(有効化)をしないとカードが使えるようにならないということもあり、ポスト投函で送られてきても問題がないのかも?
物理カードが届いたら、カードに記載されている番号をアプリに入力して、アクティベートとPINの設定をします。
アプリでアクティベートをしたところ、完全な有効化をするにはATMで現金を引き出す必要があるとの表示が出たため、近くのATMで10ユーロを引き出しました。(どのATMが利用できるかは、位置情報を使ってアプリから検索することができます)
さきほど物理カードの発行手数料は10ユーロかかると書きましたが、その手数料はATMで現金を引き出した時点で口座から引かれました。
その後、スペインでのネット通販の決済にバーチャルカードを使ってみたところ、アプリに通知が来て承認しなければ決済できない仕様になっており、承認後は即座に口座から引き落としされるようになっていたので、セキュリティ面も悪くないように思いました。
日本にいるときもネット銀行をメインに使っていましたが、N26のアプリは英語で表記されていても直感的に操作しやすくて分かりやすいし(セキュリティ上、アプリのスクショが撮れない仕様になっているのでここに画像を貼ることができないのですが…)、思っていたよりもすごく快適に使えそうです。