今年に入って仕事を解雇されたため😒働くモチベーションが下がったのと、空いている時間ができたので、今年の4月から10週間、スペイン語の語学学校に通いました。
私の経験上、バルセロナ中心部のレストランやカフェなどでは観光客も多いので、比較的英語が通じるところも多いのですが、行政や病院などではあまり英語は通じません。
そのため、もうちょっとスペイン語が使えるようにならないと今後何かあったときに困るんじゃないかと最近考えるようになっていたので、スペイン在住ということを生かして語学学校に通うことに決めました。
私が通ったのは、バルセロナのアシャンプラ地区にあるOlé Languagesという語学学校です。
Olé Languagesを選んだ理由
Googleマップのクチコミでレビューがたくさんあったから、というとても雑な理由で学校を選びました。
ざっと他の学校も調べてみたのですが、正直なところ質がすごく抜き出て高いという語学学校はないような気がしています。どこに通っても、結局は担当の先生の教え方が自分に合うかどうかが一番重要だと思うので、クラス分けされるときの運次第じゃないかなあと個人的には思っています。
また、語学学校でよく設定されている週20レッスンのコース(インテンシブコース)よりも短いものを選びたかったということもあって、週10レッスンのコース(セミインテンシブコース)があるOlé Languagesにしました。
セミインテンシブコースにした理由
セミインテンシブコースは、文法的な学習範囲はインテンシブコースと変わらないのですが、演習要素が少な目のコースです。端的に言うと、クラスメイトとの会話練習(ロールプレイ)を少なめにしたかったのでこのコースを選びました。
話さないと会話力は上達しないというのはわかってるんですけど、文法知識がほぼゼロな状態なのでまずはそちらのほうに集中したかったのと、基本的に引きこもりな性格なので会話練習とか正直ちょっとしんどいなあと思っていました…(本音) 語学を勉強したいのに消極的ってなんか矛盾してますね…
あとは単純に、セミインテンシブコースのほうが学費が安いので、文法メインで勉強をしたかった私の場合はこちらで十分かなと思いました。
入学前の手続き
Olé Languagesの場合は英語のサイトもあるので、スペイン語が分からなくてもオンラインの申し込みフォームから必要事項を記入して送信するだけで申し込みができます。
申し込み後は、クラス分けのためにレベルテストを受ける必要がありますが、そちらもオンラインで完結できます。
なお、私はここでちょっとしたトラブルがあり、入学予定日の1週間くらい前までに学校側から授業のスケジュールについての連絡が来ることになっていたのですが、数日前になっても何も連絡がなく、確認したところ受けたはずのテストの結果が学校側で見当たらないと言われてしまいました…
急遽再度テストを受けたのですが、「あなたのレベルでは希望していた週には入学できないから来月まで待って欲しい」と言われてしまい、キャンセルするのも他の学校を探すのも面倒だったのでそのまま数週間待つことにしました…
かかった費用
今回、10週間分の学費としてかかった費用は、登録料や最初のテキスト代込みで合計805ユーロ(私が支払った時のレートでは約112,000円)でした。
申し込み時に前金で150ユーロを支払う必要があり、残りの655ユーロは初日に学校の受付で支払いました。なお、レベルアップしてクラスが変わった場合はそのレベルのテキスト(20ユーロ)を別途自分で購入する必要があります。
ちなみに入学初日には、テキストとノート、オリジナルトートバッグと青いボールペンがもらえます。
テキストはNuevo Prismaというシリーズで、日本のアマゾンでも買うことができます。(学校で購入すると、学校オリジナルの表紙デザイン?になるみたいです)
ただ、私の先生はこのテキストをきっちり最後から最後までなぞっていくタイプの教え方ではなく、正直あまり活用しませんでした…というのも、がっつり文法の解説が載っているわけではないので、独学で学べるテキストという感じでもなかったです。
実際の授業では、主にリーディングやリスニングの時に使用していました。
授業のスケジュールについて
授業のスケジュールは割り振られたクラスによって異なり、セミインテンシブコースの場合は、午前(9:00から10:45まで)または午後(14:00から15:45まで)のどちらかのクラスになります。私の場合は午前のクラスになりました。
セミインテンシブコースは週10レッスンで、1日2レッスン(1レッスン約52.5分)とWebには書かれていたので1日2回授業があるのだと思っていましたが、実際は2レッスン分(合わせて1時間45分)を1回として授業を受けました。
インテンシブコースを選んだ場合は、この授業に加えて、11:15から13:00まで別の授業を受けることになります。
入学後の様子
クラスのレベルはヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)の基準で分けられるので、基本的にはA1、A2、B1、B2、C1、C2のどれかになります。
すごくざっくり解説すると、A1とA2が初級、B1とB2が中級、C1とC2が上級になるので、現地でその言語を使った仕事に就きたいなら最低でもB1以上が必要とされています。
私は一番最初のレベルのA1からのスタートになりましたが、一週目はA1-S1、二週目はA1-S2…のようにSの数字が増えていき、A1の場合はA1-S8が最終週でした。(S = semana(週))
A1レベルであっても文法の解説や説明は全部スペイン語で行なわれるため、入学前に文法用語と基礎単語は少し覚えて行きましたが、正直全然足りませんでした! また、A1-S1からのスタートでもスペイン語をまったく勉強したことないっていうクラスメイトはいませんでした。
あと、単語の意味が分からない場合、先生に尋ねると英語で返事が返ってくることも多いので、ある程度は英語も理解できたほうがスムーズかなと思います。
先生は基本的にずっと固定で、たまに先生が休みを取っている日は代わりの先生が来ていました。ただ、教え方は人によって様々で、学校のテキストをメインに教える人もいれば、オリジナル教材を使う人、別のテキストのプリントを持ってくる人もいて、どうやって教えるのかについては各先生で自由にやっている印象でした。
国籍の割合
私が在籍していた期間では、10週間で一度も他の日本人と同じクラスになることはありませんでした。(また、授業が終わったらすぐ帰っちゃってたので、そもそも学校内に他の日本人がいたのかどうかも把握してなかったです)
最初の1週間は、自分以外のクラスメイトはカナダ、オーストラリア、中国、リトアニア、ロシアと全員出身が異なっていました。それ以降は、毎週新しいクラスメイトが入ってきたり去っていったりして、シリア、イタリア、ウクライナ、ドイツ、レバノン、アメリカ、フランスなどかなり国際色豊かでした。
共通していたのは、ほとんどのクラスメイトはみんな普通に中級レベル以上の英語が話せる状態で、人によっては4か国語を話せるのも当たり前みたいな感じだったので、世の中ってこれが普通なんだっけ…?とちょっと錯覚しそうになりました…
テストとレベルアップについて
入学前にOlé Languagesのサイトで調べたときは、A1とA2のクラスは完了するのにそれぞれ5週間と書いてあったので、学校に10週間通えばA2完了レベルまで到達できると思っていました。
そのつもりで通い始めたのですが、実際は5週間で上のレベルに行ける仕組みはなく、A1だけで8週間通わなくてはいけないことになっていました。(誤算でした…)
また、A1-S8の木曜日にクラスメイト全員がレベルアップテストを受けました。テストはリーディング、スピーキング、ライティング、リスニングで構成されていて、テストの日は11:15以降も残ってテストを受ける必要がありました。
テスト結果は翌日の金曜日に返却されたのですが、そこで60%以上正解していないとA2レベルには上がれないことになっていて、私はなんとかA2に上がることができました。
ただ、クラスメイトの中には何人か60%に届かなかった人もいたので、テストの返却時は正直ちょっと気まずかったです…(ちなみにその場合は、A1の途中から再度授業を受けることになるとのこと)
その後、最終的にA2-S2まで在籍しましたが、当初の到達予定には全然届かない状態で学校が終わってしまいました。
A1の学習範囲
A1-S8までが終わった時点で、単語数としては約800語を学びました。(後述しますが、私のAnkiに登録した単語数です)
A1で学ぶ文法範囲としては、現在形、現在進行形、未来形(ir + a を使った言い方)、現在完了形、比較級などでした。
過去形よりも現在完了形を先に教わったのがすごく意外でしたが、スペイン語は動詞の活用がすごくやっかいなので、文法としては過去形よりも現在完了形のほうが簡単なんだそうです。
A2-S2までの学習範囲
前置詞の使い分け(porとparaの違いなど)や普通の過去形(pretérito indefinido)までを学びました。
ぎりぎり過去形まで学習することができたのですが、動詞の活用は完全に覚えられる気がしないです😇(英語の過去形と比べて難易度が雲泥の差です…)
自習について
Olé Languagesには、ソファやテーブルとイスが置いてあるちょっとしたスペースはあるのですが、自習室は併設されていません。
そのため、学校が終わったら近くの図書館、もしくはカフェに行ってその日の復習や、授業中に出てきた知らない単語をAnkiに登録していました。
Ankiについてはこちらの記事で詳しく書いています。
図書館は、学校から4ブロックほど離れたこちらのBiblioteca Esquerra de l’Eixampleを利用しました。
自習用の座席は結構埋まってる印象ですが、窓際のソファに簡易的な机が置いてあるところは比較的空いていることが多かったので、こちらをよく使っていました。
カフェはSandwiChezというカフェチェーンをよく利用していました。SandwiChezは他のカフェと比べて長時間滞在してもOKな雰囲気になっていて、コンセントがついている座席も多いことからPCを持ち込んで作業をしている人も頻繁に見かけます。
学校に通って気付いたこと
一番はやっぱりネイティブの先生がすぐ目の前にいるので、同じ意味でも異なる単語のニュアンスの違いなどがすぐ聞けることや、スペインやバルセロナの文化的なところも併せて学べるところがメリットだと思います。
あと(すごい今さらなんですけど)今までずっと使ってきたDuolingoは、スペインのスペイン語じゃなくて、ラテンアメリカのスペイン語をベースに作られているんだと気が付きました…(例えば、スペインではジュースは「zumo」なのですが、Duolingoでは「jugo」が使われています)
また、Duolingoを1年続けたときに、学習した単語数が993 wordsになったと書いたのですが、Ankiに登録した約800語と比べて、単語の濃さというか幅広さが全然違うと思いました。(学校で学んだ単語のほうが断然幅広くて、基礎単語を網羅してる感じです)
もしかしたらDuolingoでは、単数・複数・男性・女性形や活用の違いなど、単語数としては全部別々にカウントしているんじゃないかという気がしていて、Duolingoで約1000語覚えた!と思っていても、語彙力(意味)としては実際はそれほど覚えていないように思います…
今後の自分の学習予定
今年の9月にDELEスペイン語検定のA2を受けようと決めました!ので、ひとまずA2完了レベルまでは自習でなんとか頑張ってみようと思います。
追記:7月の時点で今年中のDELEは受験できないことが判明しました😇
申込期限自体はまだ先だったので、普通に申し込みできるものだと思っていたら、会場(枠)がバルセロナではもうどこにも残っていなくて、9月どころか今年中の試験はもう無理でした…
とある会場に問い合わせてみたところ、どうやら前年度の11月に次年度のすべての試験日の申し込みができるようになっているらしく、すぐに枠が埋まってしまうそうです…ということはみんな半年以上や最長で1年先の試験を申し込んでる…ってコト!?
というわけでスペインでDELEを受けたい場合は、かなり早めに申し込みが必要みたいです…
追記:その後、公立の語学学校、EOIに申し込みをしました。